おはようございます

寒いけれど、今日は晴れやかです。


最近は、おおい町のいろいろな空き家を調査しています。

その中で、名田庄地区で調査した空き家。
可愛らしい瓦が乗っていました。
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あまり見たことのない、兎が描かれた瓦です。
しかもよく見るとこの兎、波に乗っています。


【波】は「日除け」、つまり火災から家を守ってくれるモチーフ
(水という文字をあげている蔵をよく見かけますね)

【兎】は月の使い。多産の兎は「子孫繁栄」を意味するのでしょう。


波を渡る兎というと、私の中では出雲の因幡の白兎が思い起こされますが
この兎と波が対になったモチーフは、能楽『竹生島』が由来だと云われているようです。
『竹生島』のなかに、こんな一説があります。


“ 竹生島も見えたりや
 緑樹影沈んで
   魚木に登る気色あり
 月海上に浮かんでハ 
   兎も波を奔(カケ)るか
 面白の島の景色や ”

(島の緑豊かな木々の影が湖畔に映り、魚たちが木を登っているように見える。
月も湖面に映り浮んで、月に住む兎も波間に映る月明かりを奔けて行くようだ。
なんとも不思議な島の景色よ。)



また、竹生島にある宝厳寺・都久夫須麻神社は、宮島の大願寺・厳島神社 、 江ノ島の江島神社と並び日本の三大弁才天とされています。

(ちなみに弁天は元々、ヒンドゥー教における、川の女神サラスヴァティ。
インダス川の神格とも言われています。)


この波兎の瓦は、滋賀や福井で多く見られるものだそうです。

水の神、竹生島、琵琶湖、波と兎、滋賀から福井へ…
どういう必然性があってこの瓦ができあがったのか、またなぜ名田庄へやって来たのか気になります。
ルーツや つくり手である職人の分布、調べてみると面白い発見がありそうです。

何が言いたいのかわからない中途半端な内容のブログになってしまいましたが…
今日も張り切って~!


表

裏

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ちあき